私の日本ミステリーの原点。
こんにちは黒猫です。
記念すべき第一回は私のミステリーの原点でもある作品のご紹介をしたいと思います。
初めて読んだのだ大学生の頃。帯に惹かれてなんとなく手に取った一冊です。
『十角館の殺人』
著者:綾辻行人
出版:講談社
📚あらすじ
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
(Bookデータベース引用)
大学生のミステリー研究会に所属する七人で、とある孤島へ冒険旅行へと向かいます。
その七人は、エラリィ、カー、ルルウ、ポウ、オルツィ、アガサ、ヴァンと変わったニックネームで呼び合っております。
その名前はかの有名はミステリー作家たち。
エラリィ・クイーン
ジョン・ディクスン・カー
ガストン・ルルゥ
の名前からきている。
実はこの本を読んで知った名前も多く読むきっかけにもなりました。
彼らの作品はまたいずれ。
さて彼らが向かう孤島・角島は不動産業を営むヴァンの親戚のつてで訪れる機会を得たのですが、ちょっといわくつきの島といわれています。
「雨の日なんぞにあの島のそばを通ると、あそこの崖の上にぼーっと白い人影が見えるとさ。それがあの、中村某の幽霊でな、そいつがこう、手招きするって話だ。
(本文より引用)
この話に出てくる【中村某】とは、実はエラリィたちが向かう十角館を建てた建築士・中村青司という男。
実は彼は約半年前に十角館の離れにある青屋敷で謎の焼死をとげているのです。
ミステリマニアなエラリィたちにとってまさに絶好の旅行先。
わくわくしながら向かいます。
そんな彼らを絶望の恐怖へを導く人物が一人いるのを知らずに・・・。
さてところ変わって本土でもちょっとした事件が訪れます。
ここでの登場人物は江南孝明。出先から帰った彼の家のポストには謎の手紙が入っていました。内容はたった一言。
お前たちが殺した千織は、私の娘だった。
そして差出人の名前は・・・中村青司。
千織とは誰なのか。あの中村青司の死と関係があるのか。この手紙の意味は・・・。
友人の守須と、ひょんなことから出会った島田という男と共に事件を追います。
こうして孤島・角島と本土と入れ替わりながら物語が進んでいきます。
📚感想
外界から閉ざされた孤島で起こる殺人事件。
全員が怪しく、そして次に誰が殺されるのかが全く予測できない状態が続く展開。
とにかく続きが気になって一気に読んでしまったのを覚えています。
読んだことがない方も知っているかもしれませんが、
この本の売りは何といっても
世界をひっくり返す衝撃的な一行
いやー衝撃的でした。本当に。(笑)
「ミステリーってこんなに面白いんか!!?」って思った瞬間でした。
この作品に登場する中村青司という建築家が手掛ける館はこの他にも存在し、シリーズとして現在9つの館を舞台とした作品が出版されています。
さらにメディア化不可能と言われていた今作ですが、、、
コミカライズもされています!!
読んだときは「なるほど!」と思わずニヤリ。
こちらから読んで原作を読んでも面白いと思います。
(でも個人的には原作から読んでほしい・・・笑)
ミステリー小説界に旋風を巻き起こすきっかけとなったと言っても過言ではない一冊です。
📚こんな人にオススメ!
・ミステリーが読みたい!
・アッと驚く結末を体験したい!
ではまた次回。